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終生Well-being 熟年起業の薦め

Start-up After Maturer 熟年世代の起業とは何か?

 

このまま定年を迎えますか?

■このまま定年を迎えますか?

定年の日を迎え、職場の後輩たちに囲まれ
花束を渡され「定年おめでとうございます!」
と拍手されても、心から嬉しい人は少ないのではないでしょうか。

ほとんどの方は、本当はもっと仕事ができるのに、
年金だけでは暮らしていけないのにと

何かスッキリしない気持ちで、会社から「追放」されるのです。

日本の会社は本当は、これまでもずっと「終身雇用」ではなかったのです。

サラリーマンというのは、定年退職した瞬間にただの人に転落します。
役員だった人も部長だった人も、肩書きを失えば、ちやほやされることはなくなります。
表敬訪問を受けることもありません。

別にボケたわけではない、寝たきりになったわけでもない、
まだまだ、経験をさらに生かしてバリバリ働けるのに、、。
何かやるせない気持ちになるのは当然のことでしょう。

平均寿命が高まるに比例して、熟年層は30年前に比較してはるかに元気です。

定年後の熟年層の「もっと働きたい」という気持ちは、さらに強くなっているでしょう。
60歳どころか、70歳、80歳でも元気バリバリの方は、とても多いです。

そして、元気だからこそ、不安が募るわけです。

「定年退職してから、30年をどう生きればいいのだろう?」と。

大概のサラリーマンは、目先の仕事をこなすのに必死です。
長年働き、定年後の先輩社員たちの姿を見ているにもかかわらず
定年後の生活の準備を具体的に進め、心構えができる人は、あまりいません。

なので、いざ定年を迎えると呆然とします。
何とかしないといけないけど、どうしたらいいのかわからない。

はじめのうちは「山登りでもしようか」「ゴルフをしようか」と気力が残っているのですが、
仕事もせずに趣味ばかりの毎日など、それまで何十年と仕事三昧だった人にかぎって、耐えられません。

すぐに、暇をもてあますようになり、お手軽にパチンコ屋に通ったりして、
時間を潰しますが、刺激が少ない日々なので、どんどんボケていきます。

毎日が面白くなくて、ノイローゼのような状態になる人もいます。

これではエリクソンの言う「絶望」の30年~40年を過ごすことになってしまいます。

もし、この段階になってやっと気がついて
「起業でもしようか」と思い立ってももう遅いのです。

すでに「ただのおじさん」になってしまっており、
ただ、思うだけで、もう事業を興すような、パワーは残ってません。

つまり「起業する」と覚悟を決めるのも、起業に向けて具体的に準備をするにも
定年を過ぎてからでは遅い、ということです。

 

パワフルな熟年層

■パワフルな熟年層

長期不況の日本、不況脱出の一つのキーワードが「ベンチャー」であることは政府が認めています。
各自治体では、多くの種類の創業支援金、補助金が用意されています。

ベンチャー起業は、若者の特権ではありません。

定年前の熟年層はもちろん、定年を迎え、
従来であれば楽隠居していた熟年による起業・独立も頼りなのです。

定年後は必ずしも全員が老け込んでしまうわけではありません。

二極化します。

社交性、積極性があるタイプの方は、スポーツに打ち込んだり、ボランティアに参加したりしてます。

マラソンやトライアスロンを始める高齢者は多く、彼らは日焼けで真っ黒、筋肉隆々です。
テニスコートは熟年プレー ヤーで一杯。プールでは1000メートルとかをぐんぐん泳ぐ熟年男女はザラです。

ボランティアのグループにも、60代男女が増えてきていますが、
外見はどうみても50代、人によって40代にさえ見える高齢者が、若年と一緒に元気に活動しています。

こうした元気でパワフルな熟年、老年が、再びビジネスに打ち込むことができたらどうでしょうか?。

知的好奇心も旺盛な彼ら彼女らは、今まで自分が携わってきた仕事を超えたところで
自己実現を果たしていくのではないでしょうか?。

熟年の起業はどうか?

■熟年の起業はどうか?

起業とは、不安定な生き方のような一般的なイメージがあります。

しかし、定年後、何もしないでフラフラしている生き方と、
起業を比べたら、どちらが不安定なのでしょうか。

安定の指標は、経済だけではないのです。

定年を迎えてない熟年の方は、定年後の人生をどう考えているでしょうか?

会社の一線から退き、今後わずか数年の嘱託としての給料と、
本当に出るのかわからない年金、わずかな退職金で生活して行かなければいけません。

「雇用延長」の場合、かなり年収が下がる上、1年ごとの契約になることが多いようです。

 会社によっては「ノルマ、責任は同じ」ということもあると聞きます。
つまり、単に給与が下がり、契約社員になるだけ。

それを聞いて、60歳で退職して、他に再就職の道を探そうとする人も少なくありません。

ところが、ハローワークなどで探しても、ホワイトカラーの仕事は容易に見つからなく
見つかったとしても、給与水準が低いところばかり。

「定年を迎えてから働いている」と回答 64.6%中

「定年(再就職)後の年収

「300万円以上400万円未満」で22.2%。
「200万円以上300万円未満」で17.0%。
その次が「100万円以上200万円未満」で15.0%。

 「株式会社エアトリ」調査による

定年後の再就職の収入として、年収400万円以上は高い壁です。
定年後、60歳以上でも就職できる可能性はありますが、
定年前と同じ額をもらうのは、なかなか難しいです。

ほぼ無理でしょう。

年金を加えても、会社員時代の生活水準を維持することは厳しいことです。
現在、厚生年金受給権者の支給平均額は、15万円前後だと言われています。
これだけで悠々自適な老後を送るのは、普通無理です。

定年を迎えた瞬間、月々の生活費が2分の1、3分の1になることを想像してみてください。
それを補うための、アルバイト三昧の日々が楽しいでしょうか?

本当は、人生経験を踏めば踏むほど、生活水準はあがっていかなければならないと思いませんか?
最低、生活水準を維持しながら、残りの人生を楽しく謳歌する道はないのか?

そう考えたとき、起業するという選択肢が、見えてきます。
起業した場合、ささやかな収入から大成功まで、可能性の幅が広い。

本来、年功を重ね、さまざまな人生経験をへた人材の生活水準は、
右肩上がりに、上がって行くべきではないでしょうか?

日本の就労制度は、定年という旧来制度で、
まだまだ仕事を通じて社会に貢献できる人材の活躍の場と、生活水準の向上を妨げているのです。

そう考えると起業して、自分で稼げるノウハウを身につけ、
欲しいだけの報酬を得るという選択は、魅力的なものを超えて、必須の選択ではないかとさえ思えます。

定年前であろうと定年後であろうと、断固起業するべきだと考えます。
最低限、複業を行なって、ノウハウを身につける。

人生100年時代を迎える日本は、世界的な長寿国ですが、
どんな生き方をして行くのか、世界から注目されています。

何もしない、淡々粛々とした人生は理想のようですが、
意欲も希望もない生活は、頭も身体も老化が進み、健康寿命を短くしてしまいます。

人生100年時代といっても、健康上の問題がなく、日常生活を普通に送れる状態を指す「健康寿命」は、
男性は約71歳、 女性が約74歳と、かなり実際の寿命と開いています。

その開きの期間は、介護など、人の手を借りなければ生活できない可能性が高いのです。
これは「絶望」状態になり、寝たきりのような生活が、30年程度続くことを意味します。

働くことで規則正しい生活を維持すれば、 この健康寿命を延ばすことも可能です。
長寿社会を元気生き抜く解決策は、できるだけ長く働き続けることです。

定年後に長く働き続けるためのパターンは二つです、

雇用され、転職を重ねながら働き続けていくこと。
起業し、個人で稼いでいくことです。

二つ目の、人に雇用されない起業主は
仕事の裁量権が高く、人に使われるより、幸福度が高いことがわかっています。


退職をした人1352名の内
起業をした8%を対象としたアンケート調査によると、
7割が満足していると回答しています。
満足していると答えた75%の人が「自分の裁量で仕事ができるから」と答えています。

シニア向宿泊予約サイト「ゆこゆこネット」調査

起業とは、あらゆる面に対して責任を負いますが、
自由に好きな仕事ができるということに対して幸福感じる人が多いということなのです。

次に多いのが「年齢を気にせず仕事ができる」という意見。
なにもしない老後よりも、誰かと関わっている方が幸福に感じる
常に働いていたいと思う人にとって、起業はベストな道なのでしょう。

これから、働くことが史上、最も長くなる長勤時代が到来します。

現在、サラリーマンの方はいまの仕事を失ったらどうしますか?
それは、はるか先のことではなく、いつでも誰にでも起こり得る事態です。

企業の早期退職勧奨はもちろん、経営不振による大量解雇や成果主義の導入によって
解雇に至るケースは近年増えています。

終身雇用と年功序列の崩壊は、すでに財界が公式に宣言しています。

希望退職社の大規模な募集、副業奨励など、
就労者の雇用環境が、地滑り的に変化しているのです。

失業した場合、明日からどう生きていきますか?
転職先を探す際、あなたの強みは何ですか?

起業するノウハウはありますか?

これからは、転職する人、起業する人は当たり前のようになるでしょう。

 

キャリアを自分でデザインしよう

■キャリアを自分でデザインしよう

まだ定年ははるか先だという方でも
「果たしてこのままでいいのかな」と思うことはあるでしょう。

しかし、日々の業務に忙殺され、手を打つわけでもなく
漠然とした日々を過ごす方が多いでしょう。それは俗にいわれる「ミドルの憂鯵」です。

また、組織内で停滞し、働くモチベーションが低くなる状態を「キャリア・プラトー」と 呼びます。

「プラトー」とは「高原」の意味なのですが
組織で働く人が直面する「停滞状態」のことを指します。

これまで登ってきた山で、それ以上のキャリアアップが見込めず頭打ちになる状態です。
そもちろん山の頂上ではなく、 山腹で停滞しているというイメージです。

また、山ではなく、海や川の流れに例えられることにあります。

仕事に慣れている、それほど全力を出しきらなくても日々やっていけるようになる。
いったい今、自分はキャリアのどこにいるのかさえわからなくなる。

この状態をキャリアドリフト(キャリアの漂流)ともいいます。

ミドルの憂鯵やキャリア・プラトー、キャリアドリフトの三重苦に陥らないためには、
それまでの企業に委ねていたキャリア形成を考え直さなければなりません。

これはまさに壮年期の「停滞」です。
そのままでは、老年期で「絶望」してしまうのは間違いないでしょう。

「停滞」を避け、人生のキャリア作りを積極的に進めていくために
取り入れてほしいのが、プロティアン・キャリアです。

キャリア形成を会社任せ、組織にゆだねるのではなく、主体性を持って計画し
自分でキャリアをデザインしていくことです。それがプロティアン・キャリアです。

本来、仕事をする以上、誰にでも「キャリアデザィン」は必要です。

仕事は人生の時間のうち、相当な時間を注ぎ込むものです。
仕事によって幸福感を得られるかどうかかが、人生を幸福に送れるかどうかを、大きく左右するからです。

会社任せのキャリアでは幸福になれるかどうか期待できません。
失敗したときに、自分で決めチャレンジしたキャリアなら、あきらめもつきますが、
会社に決められたキャリアでの失敗だったら、さぞ無念なことでしょう。

現在のシニアやミドルは、景気が良く、会社が強かった時代に入社しているため、
当初は会社任せのキャリアを歩んできてOKでした。
年功序列や終身雇用の制度が残っていた時代です。(厳密には終身ではないですが)

しかし、制度が変更になり、キャリアの自律を求められるようになってしまいました。

現在の若年は、会社が弱くなった時代に入社したため、はじめからキャリアデザインを求められています。
だからこそ、熟年にもキャリアデザインの技術が必要になったのです。

プロティアン・キャリアで、キャリアをしっかりデザィンしようというときには、何をしたらよいのでしょうか

10年後、または、定年退職後、あなたはどこで何をしていますか。

いまから、その時にどんなふうに生きていこうかと考えることはとても大切です。

まだまだ残る長い人生での「変化への適応と戦略」についての見識を深め
日々の行動に生かし、十年後の働き方や生き方をデザインします。

いまの給与で十分だと感じられない、 激動する社会変化に適応に不安を感じている人
多くの選択肢の中で、自分らしい働き方や生き方がわからない人、
どうしたら自分らしく、幸せを感じながら生きることができるのかと悩んでいる人など
皆、 プロティアン・キャリアを形成しなければなりません。

現在のまま、生き残ることだけが目的の人生、逃げ切ることだけが目的の人生はつまらないと思いませんか?

それを自覚したいまが素晴らしいチャンスです。

まだ経営危機を迎えていない大企業であっても、逆に将来、経営危機を迎えないように
布石として、45歳以上の社員、50代バブル組のリストラを加速してます。

本社機能や間接部門の合理化をはかって、ローコスト経営に転換しようとしてます。

学歴、実力、実績がある人材であっても、人員削減でリストラされてしまう厳しい時代なので
定年まで働いて、退職金で悠々自適の生活というのは、もはやあり得ないと考えた方がいいです。

まず、シンプルではありますが、難しい、以下の三つの問いを常に自分に投げかけていきましょう。
これらは、所属企業の中で行う業務に限ってはいけません。

「何ができるのか」

これは単にできるかできないかのレベルではなく、他者と比べて、優れているいえる能力のことです。
数年も仕事をしていれば、職場の仲間同士で、お互いにそれぞれの強みも弱み
理解すものです。
もしもよくわからなければ、上司や同僚に尋ねてみましょう。

「何がやりたいのか」

目先のことであれば、いろいろとあるかと思いますが
将来の選択となると多くの人が混迷してしまいます。
我を忘れ、時間を忘れて没頭したことがある仕事はありませんか?

「何をやることに価値を感じるか」

例えば、
「多くの人を幸福にしたい」
「地球の環境を守ることに貢献したい」
「人を笑顔にしたい」
「社会の安心と安全に貢献したい」
とかかいった、素朴ですが、仕事の動機、モチベーションの原点になるものです。

仕事中に考えていても、簡単に見つかるものではないので
旅行したり、ボランティア活動をしたり、読書したりして常に内省しましょう。

またこれらは変化していてもいいのです。
常に意識していることが大事です。

キャリアデザインというのは、生涯にわたって
この三つの問いかけを自分自身に繰り返していくことでも
あります。

そして、もしそれらがとりあえず固まったら
その実現のための構想を始めなければなりません。

定年ははるか先にかかわらず、起業してしまうのも、もちろん大きな選択肢です。

また、今、起業する状況ではないという方も
定年後に起業できるよう、しっかり準備をしておかなければいけない時期です。

在職中に、やれる準備はすべて やっておかなくてはなりません。

会社員で、一つの専門性を極めたいというキャリア志向を持つ人は、およそ半数に達すると言われてます。

キャリア開発の研究者であるドライバが
複数の企業のビジネスエグゼクテイブや専門職を対象に調査を実施し
キャリアの方向性と、一つのところにとどまる時間を類型化した、キャリアコンセプトというものがあります。

このキャリアコンセプト4類型をもとに、
日本で調査した結果
(リクルートワークス研究所、ワーキングパーソン調査)によると、

「専門家として社外から一目置かれる」
というキヤリアコンセプトを、自分のイメージに最も近いとした人の比率は51.9%、圧倒的な第一位です。

特に女性はこのコンセプトに対 する共感性が高く、58.9%となってます。

このようなコンセプトは素晴らしいものなのですが、
誤解をする
とキヤリア形成を阻害す要因になつてしまうことがあります。

自分の専門という小さな世界を作ってしまって、そこに 閉じこもつてしまうのです。

それは専門というよりは、大きな仕事の中の部分を担っている
スペシャリストであるだけで、その後の発展性がないのです。

でもそれでは、長く発展的なキャリアを楽しむことはできません。

今担当している仕事は後輩に譲り、新しい仕事にチヤレンジするほうがよいです。
小さな世界に閉じこもることと、「専門家として社外から一目置かれること」は違うのです。

専門家として 社外から一目置かれる

経営トップに 上り鲒めて影響力を拡大し ていく

10年くらいのサイ クルで新しい仕事につき自分の可能 性を広げる

新しい仕事に次々に挑戦していく

男性

47.4

11.5

28.0

10.0

女性

58.9

7.0

20.3

12.1

合計

51.9

9.7

24.9

10.8


また、社が許可しているのなら、副業をお勧めします。
また、できるだけ、様々な部署の実務を経験しておくべきです。

そして、いわゆる「出世頭」よりも、2番手、3番手として仕事をしてきた 人のほうが起業には有利です。
上司に認められ、出世していくと、「あんな仕事がしたい」「こんな仕事がしたい」 と言えなくなっていきます。

実務から遠ざけられ、部下の管理を任されていきます。
起業に必要な実務を経験できません。

つまり、利用されて、自分の能力を引き出せないまま、人生が終わってしまう危険があるということです。

とにかく最低「定年後すぐ」に起業というタイミングを絶対に逃さないことです。
定年後にやっと腰をあげ「資格をとって、交流会で人脈を広げて」と準備をしようとする。
しかしそれは、定年前に済ませておくべ きものです。

会社員は定年退職したら「ただの人」です。

大きな会社の看板も、「部長」「課長」といった肩書きも、全部無くなります。
在職中 は懇意にしていた取引先や同僚も、退職したら、相手にさえしてくれません。

もし、そういった人脈を頼りにする気があるのなら、相手をされているうちに、
つまり在職中に相談を持ちかけておきましょう。そうして定年退職したらすぐ、スタートアップ。

これが定年起業の成功法則です。

 

還暦を超えた方

■還暦を超えた方

年齢的に病気に犯される不安を抱え、今後の生活に心配のない方は少ないでしょう。
しかし、パナソニックの創業者、松下幸之助さんが80歳を過ぎた時の言葉をご紹介します。

20年若返ることができるのなら、全財産を捧げてもいい」。

どうですか?松下幸之助さんは、無一文でも、60歳からやり直してもいいと語ったのです。
希望がわきませんか?

還暦という、干支、六十通りをへて、昔の感覚では
すでに人生の一生を経て、生まれ変わったと解釈もできる年代です。

キャリア論で言えば、定年は、キャリアトランジョン(転機もしくは節目)と言われるものです。

キャリアトランジョンとは、就職、転職、昇進、異動、失業、定年退職などで
自分の役割、人間関係、日常生活、考え方が変わってしまう
または変えてしまうような、人生における大きな出来事のことです。

キャリアトランジョンの代表的な研究者の一人にシュロスバーグがいます。

「どんなトランジシヨンでもそれを見定め、 点検し、受け止めるプロセスを通じて乗り越えることができる」
とし、乗り越えるための資源として4つの要素を提唱してます。

状況    → 定年となり、退職した、または嘱託社員となった
自分自身  → これからどうしようか考えている、起業の検討をしている
周囲の援助 → 起業を家族や友人は応援してくれるか
戦略    → 起業戦略は、定年前から準備している(べき)

アメリカの心理学者であるブリッジズは、トラジョンには3つの段階があるとしてます。

第一段階「何かが終わる」   →    定年となり、退職した
第二段階「ニユートラル.ゾーン 」    これからどうしようか熟考する
第三段階「何かが始まる」   →  起業する

第二段階が最も重要で、一人の時間、静かな場所、言語化、休息などを意識的に確保して
改めて自分と向き合う必要があるとしてます。

これまでは、会社、事業を起こすなど、才気煥発な気迫と意欲、体力に恵まれた若者や
仕事に油が乗りきったエリートサラリーマンの世界のことだと思われてきました。

ところが、現在の不安定な世相ながら
「Start-up After Sixty」60歳代の起業の環境は十分、整っているのです。

今回「終生Well-being」プログの2回目ですが、最後の次回3回目は、
熟年起業が、若者の企業に比べて、圧倒的に「有利な点を考察します。

プログ1回目「終生Well-being 熟年期にやるべき事」
https://japan-business-flow.com/well-being-blog22/ 

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プロティアンキャリア形成・「無形資産」の棚卸し

「無形資産」の棚卸し

■「無形資産」の棚卸し

「無形資産」の棚卸しをご紹介します。

これはかなり本格的かつ具体的な、人生&ビジネス&Well being開発のための「資産」として確認しやすいものです。

この自己棚卸しは、大きな自信と希望になると思われます。

「無形資産」を大きく取り上げたのは、
リンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授 です。

著書『ライフ・シフト』の中で、
「お金より大切なものは 無形資産である」と述べています。

その無形資産は、打ち立てた成果の資産だけでなく、継続的な学びの習慣、
定期的な運動と食生活に気をつける健康習慣、友達や家族との良好な人間関係の維持など、心身ともに豊かな生活も含みます。

持続的な幸福、Well beingに似ています。

「無形資産」は遺伝的な要素は除外するそうです。

あくまで後天的に、努力よって獲得されるものです。

「無形資産」は三つに分類されます。

(1)生産性資産 (2)活力資産 (3)変身資産

です。

生産性資産

生産性資産

具体的に生産を上げるので、 所得を上げる確度を高めます。

例えば、プログラミング、語学、デザイン力、ライティング力など。

すでに得ているののは、当然、現在の生産性資産です。

また、生産性資産を増やすということは、常に学び続けるということですが、増やすうえで見逃せないポイ ントが2つあります。

1つは、「いつ」身につけるのか

もう1つは「どの種類の」生産性を身につけるのかです。

これまでは、大学を卒業すると、学ぶことをやめ、生産性資本を増やすことは できませんでし

またプログラミングや語学は、授業料を払えばすぐに習得できるわ けでもありません。
お金を投じるだけでなく、結構な時間をかけなければ資産化すること ができません。

もし、お金と時間をかけてその資産を増やす意思があるならば、それは未来に得られる「自己棚卸し」となります。

そのため、どのタイミングで「どの種類の」の技術を資産化するため、お金と時間の投資をするのかが重要です。

無理のない範囲で集中的に継続することが生産性資本を蓄えるカギになります。

活力資産

活力資産

肉体的・精神的な健康と、幸福感から形成されます。

心身の健康な状態は、何もせずに維持されるわけでなく、マインドのコントロール技術、
適切な食生活や定期的な運動を重ねて活力資産として形成されます。
そして健康な心身を維持しながら、良好な人間関係を構築しています。

生産性資産は、ビジネスとの結びつきがわかりやすいですが、活力資産はビジネスにはあまり意識されません。
しかし、豊かな人間関係を含む活力資産は、ある意味、生産性資産よりビジネスに有効な場合もあり
、活力資産に自信があれば、それを意識してビジネスに活用する意識が大事です。

変身資産

変身資

人生の途中で、変化と新しいステージへの移行を成功させる意思と能力を意味します。

この変身資産は、リンダ・グラットン教授らの、最も独創的でカギとなる考え方です。
同時に、無形資産の中でも最も大切かつイメージしにくいのが、この変身資産です。

人間というのは年齢を重ねると、どうしても生き方や働き方の形が固定されていきます。
日々の行動や考え方を変えない方が、何事もなく無難に進んでいくような気になり、変わらないことが安定で良いと思ってしまいます。

しかし、変わらないことによる安定には、大きなリスクが潜んでいます。

なぜなら、変わらない日々の中では、変身資産が蓄積されないからです。

世の中が常に変化していく中で、自分が変われないのは、所得維持の面でも、幸福感の面でも危機をはらんでます。

幸福感のキーになる「フロー」は、常にスキルアップする姿勢があってこそ維持されます。「フロー」のない人生に真の幸福はありません。

資産の種別

資産蓄稂をもたらす主要内容

資産蓄積をもたらす要素

生産性資産

所得を増やすのに役立つ資産

スキル、知識

活力資産

肉体的精神的な健康と幸福

健康、友人、パートナー、家族i

変身資産

自己を変身させる意思と能力

自己理解、外部人的ネットワーク

 

無形資産を金融資産に

■無形資産を金融資産に

まず、資産というものは、有形資産と無形資産の2つがあると認識します。
過去に獲得した無形資産を棚卸しした上で、さらに何をどう蓄積していくのか、そして、どう有形資産に変えていくか。
豊かに生きる人生設計を立てていくことができるようになります。

それには、変わらないことで得られる目先の安定ではなく、変わり続けることで変身資産を形成することが大事です。

フローと同じで、無形資産保持、その状態自体が、幸福で価値があるのですが、
それだけでなく、さらに人生を幸福に過ごすための、有形の金融資産の形成の手助けをします。

無形資産の充実は、これまでの、仕事と家族、仕事と余暇のように、
稼ぐことと稼がないことを分けてきた価値観が変わり、幸福感、充実感を感じながら稼げる、
素晴らしい時代が到来してきているのかもしれません。

おのれのキャリア形成を、所属企業に委ねる時代から、人生もビジネスも自己責任で開発、開拓していく時代に変わりました。
企業もそれを望んでいます。それがプロティアンキャリアです。

 

無形資産の棚卸し

■無形資産の棚卸し

過去に過ごしたキャリアのなかで、どんな生産性資産、活力資産、変身資産を
形成してきたのか整理できる棚卸し表を添付します。
この無形資産管理の表を作成することで、今後のライフプランを構想できるようになります。
あるキャリアの時期に、金融など有形資産が増加していても、
無形資産が増えていないのであれば、長寿時代を生き抜くうえでは不安です。

逆に金融資産が少なくても、無形資産が豊かであれば、幸福度が高くなります。
無形資産の形成を続ければ、 いずれ有形資産の獲得できることも期待できます。

過去のキャリアで築いてきた、スキル、経験、人脈、習慣などを、
三つの「無形資産」に分類、整理する棚卸しを行うことで、
「無形資産」をビジネスに展開し、さらに金融資産に結びつける計画を立てることができます。

それは、起業後の大きな武器となるでしょう。

 

無形資産の構成

■無形資産の構成

資産の種別

資産蓄積をもたらす主要内容

資産蓄稂をもたらす要素

生産性資産

所得を増やすのに役立つ資産

スキル、知識

活力資産

 肉体的精神的な健康と幸福

健康、友人、パートナー、家族

変身資産

 自己を変身させる意思と能力

自己理解、外部人的ネットワーク

 

無形資産の自己分析

■無形資産の自己分析

資産の種別

20代~30

30〜40

40代~50

生産性資産

活力資産

変身資産

注:「プロティアンキャリア」田中研研之輔 日経BPより


「棚卸し」関連ブログ

幸福人生・Well beingに向けての自己棚卸し
https://japan-business-flow.com/well-being-blog8/ ‎
ビジネスに最大効果を発揮する自己棚卸し

 https://japan-business-flow.com/well-being-blog9/ ‎

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ビジネスに最大効果を発揮する自己棚卸し

前回のブログで、人生キャリアと再構築するための「半生記」棚卸しをお勧めしました。

今回は、人生キャリア形成や、家族への「遺言」的な意味を持つ、「半生記」棚卸しではなく、
いかに具体的にビジネスに展開できるかの棚卸し紹介です。

棚卸しのために、長文を書くことが苦手な方にも適した自己棚卸しです。

シンプル自己棚卸し

■シンプル自己棚卸し

即、リアルに早く、仕事で役立てたい場合の自己棚卸しです。

「半生記」では、以下のような事柄を、まとめてわかりやすく整理しては、書いてはいないでしょう。
直接ビジネスで使いそうなデータとして、別途まとめておけば便利に活用できるでしょう。

以下できるだけ複数を書き出してください

・経歴、学歴、仕事面で何をしてきたか?

 幼少期
 学生時代
 社会人20代
 社会人30代
社会人40代

・ブライべー卜面で何をしてきたか?

 幼少期
 学生時代
 社会人20代
 社会人30代
社会人40代

・そこで得た「経験、理論、能力」は何か?

 幼少期
 学生時代
 社会人20代
 社会人30代
社会人40代

・これらを利用して「誰に」「何を」提供できるのか?
・あなたのどこに人は興味をもつと思うか
・幼少期✖️学生時代✖️社会人を組みわせて新しいことが生まれないか?
・20代✖️30代✖️40代を組みわせて新しいことが生まれないか?

以上、書き出してみましょう。

新規事業の86%は、既存事業の拡張といわれてます。
やってきた様々な仕事を組み合わせることで、何か新規事業が開発できるかもしれません。
さらに過去、現在の仕事である程度、キャリアを積んでいたら

以下を整理して書き出してください。

・資格試験を通して学んできた内容
・ビジネススクールで学んできた内容
・前職のブランドカ
・スポーツや芸術分野での受賞歴
・資格や認定の質と量
・出版 メディア掲載
・ブログランキング・ 閲覧数
・メディア掲載
・HPの閲覧数
・YouTubeのチャンネル登録者数
・YouTube再生回数
・Facebookの友達の数
・Facebookいいね!数
・Instagramのフォロワー数
・Twitterフオロワー数・
・顔出ししているコミュニティの友人・知人
・コンテスト入賞歴
・セミナー実績
・メルマガリスト数
・既存客のリスト
・友人・知人のリスト
・会社員時代の友人・知人
・会社員時代の取引先
・残している名刺で使えそうな人脈

ビジネス50の質問

■ビジネス50の質問  自己棚卸し

50の質問に答える形式の、書きやすい棚卸しテンプレートです。

これは、ブログではありますが、読む方が「そのまま棚卸しできる本格的な

「自己棚卸しテンプレート」です。

特徴は、ポジティブマインド、ネガティブマインド、過去への質問に加え、
未来に向かっての質問まで網羅しているので、白紙に向かって回想するよりも、ビジネスに役立つ強み、弱みを発掘できる可能性が高いという事です。

興味のある方は、ぜひ「自己棚卸し」にご活用ください。

「自分を見つける50の質問」 

基本項目

●名前  

●生年月 

●出生地

1 生まれる前の家庭環境はどうでしたか?

A.

2 生まれたときのエピソードはありますか?

A.

3 あなたの名前の由来は何ですか?

A.

4 あなたのニックネームは何でしたか?

A.

5 父親はどのような性格をしていますか?

A.

6 父親にはどのような生い立ちがありますか?

A.

7 母親はどのような性格をしていますか?

A.

8 母親にはどのような生い立ちがありますか?

A.

9 両親はどのようにして出会いましたか?

A.

10 その当時、父親はどんな仕事をしていましたか?

A.

11 その当時、母親はどのようなことをしていましたか?

A.

12 父親から一番学んだことは何ですか?

A.

13 母親から一番学んだことは何ですか?

A.

14 あなたが記憶している中で、最も古い両親の記憶は何ですか?

A.

15 祖父母の思い出はありますか?あれば書いてください。

A.

16 祖父母からどんな影響を受けましたか?

A.

17 兄弟姉妹はいますか?いる場合、詳しく記述してください

名前

あなたとの関係

どんな性格

受けた影響

名前

関係

性格

受けた影響

18 家族以外に身内で影響を受けた人はいますか?

A.

19 具体的に、どんな影響を受けましたか?

A.

20 ペットはいましたか?

A.

21 ペットの名前はなんですか

A.

22 ペットのどんな思い出がありますか?

A.

23 生まれ育った故郷はどんな所でしたか?

A.

24 故郷で一番の思い出はなんですか?

A.

25 故郷は、あなたの人格形成にどのような影響を与えましたか?

 (環境)

 (人々)

26 あなたが好きなこと、好きだったことは何ですか?それはなぜですか?

A.

27 これまでの仕事の中で、ワクワクして心が躍ったことは何ですか?

 それはなぜですか?

A.

28 あなたが心から感謝した出来事は何ですか?

A.

29 あなたが自身や誇りを持てたことは何ですか?

A.

30 親からよく言われていたことは何ですか?

A.

31 小さな頃に思い描いていた夢は何ですか?

A.

32 社会人に成り立ての頃に描いていた未来像は何でしたか?

A.

33 あなたがこうなりたいと思う人は誰ですか?(複数可)

 また、その理由は何ですか?

A.

34 あなたが憎しみ、怒り、悲しみを感じたことは何ですか?

A.

35 あなたが心の中で感じているコンプレックスは何ですか?

A.

36 あなたの人生の逆境は何ですか?病気、失業、プライベートの大失敗など。

A. 

37 どのように、その逆境から立ち直ったのですか?また、そこから何を学びましたか?

A.

38 あなたの人生を変えた出来事は何ですか?それはあなたにどのような影響を与えましたか?

A.

39 あなたが本気で助けたい、役にたちたいと思うのは、どのような人ですか?

 それはなぜですか?

A.

40 絶対に成功すると分かっていたら、何に挑戦しますか?それはなぜですか?

A.

41 あなたは、なぜ今のビジネスを行うのですか?

 (これから始める場合は、始めようとしているビジネス)

A.

42 そのビジネスをしようと思うに至った原体験となる出来事・ストーリーは何ですか?

A.

43 あなたがこの世からいなくてっても、他の人に引き継がれるような「志」は何ですか?

A.

44 あなたの詳しい業績・知識・ノウハウは何ですか?

A.

45 そのバックボーンとなる体験・知識・ノウハウは何ですか?

 (具体的に数値で)

A.

46 あなたがこれまで多くの時間を費やしたことは何ですか?

A.

47 自覚している長所は何ですか?

A.

48 自覚している短所は何ですか?

A.

49 他人から何と言われて褒められてますか?

A.

50 他人から何と言われて注意されますか?

A.

 

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幸福人生・Well beingに向けての自己棚卸し
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幸福人生・Well beingに向けての自己棚卸し

自己棚卸し

■自己棚卸し

「棚卸し」というビジネス用語があります。

一般的には企業の在庫資産を調査、把握し、価値を評価することです。
この用語は、さらに個人に使われることがあります。

「自己棚卸し」です。

企業が従業員個人に「自己棚卸し」を課すとか、従業員が自主的に行なうのは稀です。

キャリア再構築、ほとんど個人が「起業」を前提に、
自分が独立して競争力のあるビジネスを展開していくにあたって
競争力を上げる「強み」を探すために最初に行います。

これは個人の現金や有価証券、固定資産などの「金融資産」の棚卸しではなく、
仕事のキャリア、社会活動、趣味歴、英語やパソコンスキル、隠れた性格、人脈など、
目に見えない能力「スキル資産」や「マインド資産」といった
「無形の資産」といわれるものの棚卸しになります。

もちろん、「金融資産」の棚卸しもやったほうがいいのですが、
財物は使えば無くなるもの。

経験や能力といった「スキル資産」は、使っても無くならなく、
逆に増えていくので「スキル資産」を優先して、確認、評価することが重要になります。

「無形の強み」発見の自己棚卸し

■「無形の強み」発見の自己棚卸し

なぜ「無形の資産」の自己棚卸しをした方がいいかというと
「強み」につながる経験のほとんどを忘れてしまっている場合と、
自分が「強み」と思っていない事が多いからです。

自分の強みや才能を見つけるには、これまでに経験してきたこと、
体験してきたことなどを全て洗い出します。

生まれてから現在に至るまでのことを全て棚卸ししていきます。

強みや才能について、こう考える人は多いでしょう。

「自分には強みはない」
「自分には才能はない」
「成功している人と同じ能力はない」

自分の強みが見えない人は、自分を基準にして周囲と比べてしまうからです。

そんな時にフォーカスチェンジをしてください。
自分からみた自分でなく、周囲から見た自分です。

例えば、あなたのことを10人の人が見ているとしたら、
10人から別々の違う人に映っています。
あなたの経験や体験、考え方は10人の人が見れば
10通りの強 みに変えることができます。

強みや才能は、自分の価値観で決めるのではな く、
将来の顧客から見た時に、強みとなるかを見ていきます。

そうすることで、これ まで弱みや弱点だと思っていた要素も、
強みへと変換することができるようになるのです。

あなたには必ず「強み」があります。
まだ自分が気付いていないだけです。

その「自己棚卸し」を行い「強み」を知ることで「差別化」が強力になります。

自分の主観を手放し、客観的な視点で自分と向き合つていきましよう。

企業内の「自己棚卸し」の勧め

■企業内の「自己棚卸し」の勧め

自己棚卸しは、起業前提が多いと書きましたが、
そうでない従業員にも、自己棚卸しは有益です。

従業員が、仕事で「ワーク・エンゲージメント」状態で働くために
「得意な仕事」に就くことが条件とされてます。

しかし、得意な仕事が自分がわからない場合、
より良い仕事をするためには「自己棚卸し」をしたほうがいいのです。

また、企業側が従業員の「得意な仕事」を把握しており、
本人もその気になっていても、あえて企業が支援して、
自己棚卸しをするよう促したしたほうがいいでしょう。

さらなる+αの強みを発見できるかもしれないからです。

強みを生かした「得意な仕事」は、
何より「ワーク・エンゲージメント」を促し、
企業の業績に貢献します。

また何よりも従業員本人が幸福になります。

人間は、自分の好きなこと、強み、得意な能力を生かして、
多くの人、組織に貢献し、喜んでもらい、感謝してもらうことが最も幸福です。
「フロー」状態で恍惚と仕事に没入する至福の時です。

そういった幸福感を周囲に伝播するので、組織全体が幸福になっていくのです。

ということで、改めて一般従業員の方にも自己棚卸しはお勧めです。

例えば、40歳という平均寿命の折り返し年齢で、
全従業員が行うとか制度化してはいかがでしょうか。
もちろん、30歳でも構いません。

50歳になってしまった方は、すぐにやってみたほうがいいですね。

人生キャリアを作る「半生記」の勧め

■人生キャリアを作る「半生記」の勧め

まず、自分の「半生記」を書いてみます。

過去を全部振り変えるのです。じっくり回想して書きましょう。

書く際の注意点をあげます

「客観的に表現」する
「具体的に表現」する
くだらないと思ったことも良し悪しを判断せずに書き出す

過去の人生を振り返って、どんな実績があるのか、
どんな子供時代を、
どんな学生生活を、
どんなサラリーマン生活を、
どんな家庭での生活をしてきたか、

どんな失敗と挫折をし、どんな成長をしてきたのか、振り返ります。

子供の時に大人になったら何をやりたいと思ったか?
社会人になった時、どんな夢を持っていたか?
どんな人物に憧れ、なりたいと思っていたか?
身近な人でも歴史上の人物でも構いません。

文字数は多いほうがいいです。3万字以上書けたらいいですね。

10万字まで行くと、本になります。

無理だと思ったら、1万字でもいいです。
(書かないよりはるかにいいので)

大抵は、すぐ思い出せる素敵な出会い、楽しい思い出、
仕事や趣味の実績を書くことが多いですが、
失敗、挫折、コンプレックス、逆境、恥ずかしい思いでを
優先して書いたほうが、発見があり、
また人を感動させるストーリー紹介に役立つことが多いです。

もちろん、活躍した実績は加えてください。

基本的に、ビジネス成功に向けた目的の場合の自己棚卸しは、
「強み」発見が目的ですが
「弱み」でもそれを「強み」に転嫁できる場合もあるので、あまりこだわることはありません、

書き方は、「記録」としても大事なのですが、
自分のその時の感情に焦点を当ててください。

感情が大きく揺れた事柄が大切です。

感謝した、喜んだ、泣いた、怒った、憎んだ、苦しんだ、など。

ただ、文章では、ひたすら感情をぶつけて書くのではなく、
どうしてそう感じたのかを客観的に振り返って書いてください。

感情が大きく動いた内容が、心からやりたい事、仕事に結びつくことは多いです。

できたことの確認はもちろん、その時できなくても、
これから「できること」へのヒントにするのも大切です。

自分の軸を見つけましょう。
自分の価値観を確認しましょう。

そうでないと、生涯、環境と他人と自分の感情に左右され、
振り回され続ける人生になってしまいます。

「人生の棚卸し」これは、人生キャリアへの自己理解です。

やってみると意外と 忘れていた経験や、喜びを感じた瞬間を思い出し、
また新たな自分が発見できにるかももしれません。

また、新規事業への種子が見つかるかもしれません。

自分の半生を振り返り、
「これをやらないと悔いが残ること、やり残したこと、やりたいことは何なのか」
考えてみてください。

「半生記」は、起業では様々なビジネスに活かす材料の宝庫になります。

また起業にかかわらず、地域へ貢献活動、ボランティア活動を決めるきっかけにもなります。

また、家族やプライベートライフのSOsへの伝言にもなります。

SOsというのは、英語でsignificant others
(通常は配偶者のこと、さらに自分の人生でとても大切な人々のことを意味)

と言いますが、彼らや家族への伝言も残したいものです。

普段、ご家族、子供、孫に話していなかったエピソードが多く含まれることになり、
自分の人生の生き様を残すことにもなります。

次世代人に 自分の経験を伝えてゆくことも、大事な人生の仕事です。

自分の「人生キャリア」の記録、「キャリア」とは、
ビジネスの実績で使われることが多いですが、
この言葉は、人生作りのため、人生全般にも使われるべきでしょう。

どう仕事をしていくかよりも、どう生きていくかです。

もちろん生き方が、そのまま仕事になっていいわけです。

これは「プロティアン・キャリア」と呼ばれるキャリア形成です。

企業がどうして、従業員のプライベートライフのキャリア形成の
支援をしなくてはならないのかと、思う方もいるかもしれません。

本ブログのテーマは「Well being」なのですが、
「Well being経営」としてみた場合、
企業は従業員の幸福を、仕事中のみでなく私生活まで面倒をみるのが理想です。

企業が従業員の幸福を真剣に考えるならば、そうでなくてはいけません。

そのような会社に対して、従業員はどのような思いを抱くでしょうか?

ジョハリの窓

■ジョハリの窓

できれば、人生の棚卸しや自己理解は 1人で書くのではなく、
あなたを理解している人と対話しながらやってみるのがいいです。

心理学の有名な自己理解マトリックスに「ジョハリの窓」があります。

(添付図)

自分にわかっている自分
自分にわかっていない自分
他人にわかっている自分
他人にわかっていない自分

の組み合わせマトリックスで、最終的には、自分も他人もわからなかった自分
「未知の窓」を発見することが理想です。

他の人に説明すると、さらに何かを思い出し、発見するかもしれませんし、
その人から、自分では気づかなかった強みや実績を教えて貰えるかも知れません。

当時の状況、気持ち、感情に対して、質問してもらうのもいいです。
質問を受けると人間は、A4で30Pの量の記憶をスクロールするそうです。

脳科学では自分のことは7%しか知らないとされてます。

過去の自分の中に新しい自分を発見できることがあります。
忘れていたこと、含め、とにかく文字化しましょう。

対話を通じて、「ジョハリの窓」をすべて埋めたいものです。

年表と感情曲線・モチベーショングラフ

■年表と感情曲線・モチベーショングラフ

最後に自分の年表を書きます。

生まれてから、入学、卒業、就職、結婚、出産など、
主だったできごとを年表に書き込みます。

成功、失敗、嬉しかった出来事、悲しかった出来事も
全て書き込みます。

そのときの、やる気、モチベーションの高さを
折れ線グラフにしてみましょう。

自分の感情の気分の上下、感情曲線です。

どういうときにやる気が出て、
どういうときに落ち込むか、
見えてきます。

また気分だけでなく、
人生の中でイケてたと思う時期、

イケてなかった時期の、
プラスマイナス、上下の波曲線を描いてください。

自分個人の経済曲線もいいですね。

どういった事柄、出来事、イベントが有ったときに、
それらの曲線がどう上下したか見えてきます。

そして、こらからの人生でその曲線群をどう伸ばしていくか?
そのためには何が必要か見えてきます。

そして、歩んできた自分の人生ともに、
これからの人生が視覚化できるのです。

起業棚卸しにあたって家族への手紙

■起業棚卸しにあたって家族への手紙

起業にあたって、人生キャリアの「半生記」を作る場合、
家族への遺言的な要素も含むため、過去のことだけでなく、
現在、つまり「起業への気持ち」のメッセージも残しましょう。
ビデオメッセージでもよいです

ご家族が知りたいのは、事業内容より「動機」です。
なぜ多くの人がリスクがあると考える起業を選択したかということです。
親しいようですべては話していない家族に向けて、起業前の気持ち伝えましょう。
本気度が上がります。

過去の失敗の吐露という、自己棚卸し含めた、将来への思い、正直な感想を述べます。

それを読んだ人が、感動して後から「伝記」を書いてくれるかもしれません。

私の弟は起業する前に、父母や私当てに、起業をしたいむねの長い手紙をくれました。

いかに起業のため長い間準備してきたかと、その強い思いを長文で書いており、
何か許可を求めるような書き方だったので、
どうして起業にあたって、妻ならともかく、
親や兄弟の許可を得ようとするのかが不思議だったのですが、
本気度をあげるためだったのかもしれません。

今回は一般的なビジネス構築に向けての自己棚卸しというより、
理想の人生全般の幸福化に向けた自己棚卸しの紹介でした。

次回は、ビジネスに絞り込んだ自己棚卸しを紹介します。


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ビジネスに最大効果を発揮する自己棚卸し
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