メンタルを守るラインケアーリエゾンモデル

メンタル不調を予防する「リエゾンモデル」

■メンタル不調を予防する「リエゾンモデル」

今回は、健康管理のお話からです。

セルフの健康管理ではなかなか健康を保てない人が多い。
そこで健康診断が行われます。

糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病が発症する前に、健康チェックします。
これは診断の数値に異常が出た時に対策をほどこすものですので
定期的に診断するだけでは「異常化」は防げません。

そこで、保険士や栄養士が、食生活の見直しや、運動の指導などで
予防措置をとることは当然の流れになってます。

しかし、メンタル不調に関しては、まだ企業の予防対策は十分といえません。

「ストレスチェック」を行う企業は増えており、それ自体は大事なのですが、健康診断と同じです。
「軽い発症」を発見し、対策をとるものですから「軽症」を「重症化」させない対策です。
「重症化」を予防するともいえますが。

つまり「メンタルチェック」だけではメンタル不調の「軽い発症」は防げません。

そこで必要になるのが「メンタルチェック」の前の「予防」です。
健康診断でいえば、食生活の見直しや、運動の指導にあたるものです。
早期発見して最小限に留めるか、問題を未然に防ぐのです。

「コンサルテーションモデル」という治療体制があります。
問題が生じてから対応する制度です。
職場に発生してしまった火事を消す「消防夫」というような役割です。

それに対して「リエゾンモデル」があります。
問題が生じないうちに、専門家が 職場巡視して、よりストレスの原因を早く見つけて
職場の改善を要求したり、ストレス・マネジメントを指導したりします。
このような機能は、リエゾンモデルといい、消防検査官の役割といえます。

企業はこのような視野に立って、特にメンタルの問題を予防するようなシステムを早急につくっていく必要があります。

企業は保健室や医務室を設置し、産業医はもちろん、常勤の看護師か保健師を確保します。
また従業員としての経験があり、ビジネスの実態を理解している産業心理カウンセラーもいれば理想です。

メンタルヘルスに特化する必要はなく、広く従業員 たちの心身の不調に対して初期対応をするのが第一の役割です。
また不調になる前に、不調の種になりそうな原因は産業心理カウンセラーが指摘しなければなりません。

それを管理職に伝え、管理職には心理カウンセラーの素養も持ってもらいます。

このような管理職を対象にしたセミナーを取り入れている会社は次第に多くなってます。

このセミナーでは、うつ 病とは何か、その病前性格には何があるか
などの知識を学ぶこと ができるにに加え、起さない職場環境の構築を学びます。

このようなセミナーに加えてワークショップ形式の研修も必要になってきます。

その理由は、うつ病候補と思われる部下にどのように声をかけるか
復職後の部下にどのように接したらよいのか、など結局のところ
コミュニケーションの仕方が重要になってくるからです。

また、うつ病候補にさせない、普段からの職場の対応はとても大事になってきます。

そのためには、三人一組になって、部下役、上司役、評価役などのロールプレイをする方法が最も効果的です。

このような参加型のワークショップを導入している企業は まだ少ないので
従業員を病気にさせない、不幸にしないのはもちろん、
生産性をあげ、高い競争力を持つという観点でも、早急に導入するべきでしょう。

産業心理カウンセラーの仕事は、うつ病になりかけのストレスが高い社員の悩みを解決し
職場に元気に戻ってもらうことが主要業務です。完全にうつ病になってしまったら、産業医の出番となります。

つまり産業心理カウンセラーの役割は、マイナスのマインドをゼロに戻す事です。

実はカウンセリングを受ける従業員はごく一部で、大部分はメンタル不調を抱えたまま
就業してしまっているのですが、せっかくカウンセリングを施して、職場に戻ってもらっても
メンタル不調が再発してしまうことが多いです。

メンタル不調が再発するのは、一般的に職場に「ネガティブマインド」が蔓延し、放置されているからです。

職場に蔓延する「ネガティブマインド」

■職場に蔓延する「ネガティブマインド」

そこで、第一ステップの一つ目「メンタルヘルスチエック」の次は、
二つ目、職場に普通に存在する、「ネガティブマインド」を追放することから始めます。

私の定義する、職場の生産性を阻害するネガティブマインドは、5つです。

 不安
   アンガー
   ジェラシー
   ラベリング
   心理的リアクタンス

まず、不安からご説明します。

不安には二種類があり、まず、自分にはできない、能力が無いのではないか
という自分内部への自信のなさ、不安。

また、本人は自信があるが、周囲が自分の能力を低く見ているのではないか
バカにしているのではないかという、外部への不安です。

その両方の不安を抑えるワークを受けていただきます。

二つ目のアンガーは、怒り。
これは心理学で「アンガーマネジメント」という用語が普及してますので、あえて英語を使ってます。

怒りが一時的に、仕事に生産性に寄与することがありますが、慢性化している職場は低落していきます。

ここでは当然、「アンガーマネジメントワーク」を受けていただきます。

三つ目のジェラシー、これは嫉妬の意味ですが、嫉妬心は男女間で使われることが多いので
区別するために、あえて英語にしてます。

アンガーマネジメントは有名ですが、ジェラシーマネジメントは提唱されてません。

私はこれを、積極的に訴えているものです。

なぜならば、不安や怒りは誰にでもわかりやすく意識できるもので
誰でもそういった心理は抑えたいと意識しているものです。
そして、私は不安だとか、私は怒っているという気持ちは、相手、人に伝えやすいものです。

しかし「私は嫉妬している」とは人に言いにくいものです。
それどころか、自分の心の内部でさえ、それを認めることは嫌なものです。

嫉妬心で人の足を引っ張る行動は、聞けば誰でも思い当たるものですが、日常の業務では、あえて無視されてます。

ですので、職場のジェラシーの存在は、非常にタチが悪いものです。

ジェラシーを受ける人は、やる気をなくします。能力が削がれます。
ジェラシーする人は、成長の機会を失います。心が暗く黒くなります。

また、確実に企業に貢献するようなプロジェクトや、人材が、
ジェラシーによって葬られていくようなことは、無くしていかなければなりません。

4番目はラベリング。ネガティブな自動思考のことで、
グーグル社が「アンコンシャスバイアス」と呼んで有名になりました。

リーダーの思い込みによる、先入観、偏見的評価で、メンバーのモチベーションが下がっていくことです。

彼はまだ若いから、、大学は2流だから、、
もう定年近い人だし、、女だから、、子育てしているから、、

まず、思い込みのレベルの仕事しか任せないので、メンバーの成長機会が失われていきます。
結果として、組織としての成長がストップし、業績が上がらなくなります。

適正な評価が行われないので、前向きになれず、従業員がやりがいを失い
新たな仕事に挑戦しようと思わなくなってしまうのです。

チーム内の心理的安全性が保たれなく、互いに言いたいことが言えず、チームとしての一体感が失われ、
組織が一丸となって取り組むことができなくなってしまいます。

五番目、最後は心理的リアクタンスです。
心理学に興味がある方以外は、初めて聞く言葉かもしれません。

これは、人間の自由を求める心です。
それは行動の自由なのですが、自分がどうするか決定するのは、人からの指示ではなく、自分の心でありたい。
その行動の基準を、他者に決定されたくないのです。
要するに、命令されたくないということです。

例えば、他者から自分に対して、求めてもいないアドバイスがあって
それにカチンと反発を感じたら、それは心理的リアクタンスです。

それは素晴らしいアドバイスであればあるほど、強くなります。

なぜならば、素晴らしいほど、自分はそのアドバイスを受け入れざるおえない可能性が高まり、
自分の行動の自己決定権が抑圧されるからです。

まったく的外れで論外のアドバイスの場合は、受け入れる可能性はゼロなので、
心理的リアクタンスは生じません。しかし、呆れたり怒りが湧いてくるかもしれません。

またもちろん、自分からアドバイスを求めている場合は、基本的に心理的リアクタンスは生じません。
例外はあるかもしれませんが。

つまり、仕事を進めるにあたっての、人からの素晴らしいアドバイスを、
素直に受けいるれることができないことは、業務上、非効率です。

またアドバイスをした方も、明らかに的確な良いアドバイスをしているのに、
聞き入れてもらえなかったら、その人に不信感を持ってしまい、人間関係に悪影響が出ます。

まず、その心理的リアクタンスという、人間心理の存在を知ることが大事です。

ちなみに、なぜこれだけ「心理的」を頭につけるのかと言えば
「リアクタンス」だけなら、電気回路の用語だからです。

この5つを動機として行われる行動は、大部分が、企業の経済活動の観点では、不合理な行動です。

実は、これらの不合理は、心理学的には、ほとんど個人の心理として合理的と言えるのですが
あくまで企業人としての経済からの観点では不合理なのです。

行動経済学という、人間の不合理な活動を研究する分野がありますが、まさにそのものです。

ではこれら5つを、職場において、どう克服、追放していくのか?

不安の追放、怒りの追放は、先に申し上げた通り、改善プログラムがあります。

しかし、ジェラシーと、ラベリング、心理的リアクタンスは、
実は、特別なプログラムを施す必要がない、結構簡単なことでして
まず、その存在を知る、認める、共有するだけで、多大な効果があります。

職場の幸福を阻害する要素は、以上、5つのネガティブマインドに加え、ハラスメントがあります。
主に「セクハラ」「パワハラ」「モラハラ」があります。

ハラスメント対策も当然のことです。

以上、5つのネガティブマインドと、ハラスメントを追放するか、
軽減するだけで、職場は霧が晴れたように明るくなります。社員同士の共感、共有感が高まります。

メンタル不調やうつ病は、漠然と「職場のストレス」が原因であるとされます。
ほとんどそのストレスの原因は、長時間労働か、上司との会話にあるとされるます。
そして、ストレス状態になってから「ストレス解消」のコーピングが対処療法されるばかりです。

ストレス対策をいくら施しても、また再発するか、新たにそれまでメンタル不調に陥らなかった人が発症したりします。
それは職場のストレスの様々な原因を細分化せず、一つひとつつぶすことをして来なかったからです。

そのようなネガティブマインドを根絶できなくても、常に最小限に留めておかないと、
社員の幸福化、及び「フロー時間」の増大化はとても無理でしょう。

多くの企業が、ネガティブマインド追放に動いて欲しいものです。

 

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メンタルを守る「ラインケア」ーサイン
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